妻として、女として、人間としてつぶやきます!
仕事や家庭での悩み、不妊治療3年目のことなど…
趣味はイラスト、写真、雑貨集めなどなど…
このブログを通して自分の気持ちを整理して表現できたら嬉しいです☆
妻、女、人としてつぶやき隊!!
一目でわかる!?いっち〜はこんな人手作りマインドマップ紹介
雨音の思い出 [いきもの係]
今日は私の実話をもとにプチ小説を書きました
読んでみてください
未だに切り替えられない。
ふぅとため息をついて、モモがいなくなった小屋をボンヤリ見ていた。
最近の愛犬との死別で、思った以上にナーバスになっていた愛は、
近所の中学生が、雨の中、白いカッパを着て立ちこぎで走り去るのを見て、
『こんな雨の日は思い出すなぁ…』とつぶやいた。
中学時代は将来の夢は『獣医師』だった愛は、昔から動物が好きだった。
小学校は転校ばかり繰り返し、イジメられたことも多々あったが、
そんな時はいつも大好きな動物と、得意の絵が心を癒してくれた。
中学生になって、愛は田舎の学校に転校し、
毎日、道端の木苺、木箱の中のウグイスの卵、田んぼのオタマジャクシ…など、季節ごとの自然に夢中になった。
そんなある朝、雨の中、自転車で登校する愛は、
ふと道の真ん中に『あるもの』を見つけた。
車が避けて通っていくのを見て、愛は『またか…』と思った。
近付くと、案の定、それは朝から見るも無惨な丸々太った猫の死骸だった。
車にひかれたのだろう。目は飛び出し、内臓も破裂したものが出て、
道路に紅い水溜まりをつくっていた。
『即死だったらいいな…』と願いながら、ブレーキをかけちかくまで行く。
じっと顔を近付けるも、動くものは、雨にうたれたヒゲだけだった。
『即死でよかった。苦しまなかったね…』と、妙な安心感を得た愛は、
『さて、この子をどうしたもんかな…?』と考えた。
いつもなら、なんのためらいもなく、自転車のカゴに死骸をのせ、
家に持ち帰るパターンだったが、
それが出来ていたのはいつも下校の時だったからだ。
今日は神様のイタズラか、登校時にこの子と出会ってしまったのだ。
『カッパのビニールに入れて学校まで行くのも手だな…』
立ちすくんだままあれこれ考えてると、学校のチャイムが遠くから聞こえた。
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
『ヤバイ!急がなくちゃ』
ただでさえ朝に弱い愛は、ギリギリに家を出るため、
あっと言う間に始業時間になっていたことに気付いた。
『ごめん!帰りには必ず連れて帰るから!待っててね~』
と言って自転車を立ちこぎしながら急いで学校へ向かった。
去り際、後ろから
『うん、わかったよ』
と聞こえた気がした。
田舎とはいえ、雨のため視界が悪いから、
また車にひかれてしまわないか心配だった。
もう『その子』が息をひきとったとわかっていても、それはやっぱり嫌だった。
学校に着くと、昇降口にはだれもおらず、教室に行くと朝の会が始まっていた。言い訳も思いつかず、担任の前に到着してしまった。
『すみません寝坊しました!』
と担任に聞かれる前に愛は謝まった。
あまりの潔さに担任もそれ以上追求してこなかったので、
愛は濡れた髪を拭きながらホッとした。
あのことを何故か自分だけの秘密にしたかったからだ。
その日は一日中『あの子』のことを考えていた。
どこの家で飼われていて、何が好物なのか、何て名前なのか…
まるで恋の病にでもかかったかのように次々想像をふくらませた。
と今日はここまで!
次回の更新おたのしみに
ちなみに『愛』は私です
今考えても『変人』でしたね(笑)
読んでみてください
未だに切り替えられない。
ふぅとため息をついて、モモがいなくなった小屋をボンヤリ見ていた。
最近の愛犬との死別で、思った以上にナーバスになっていた愛は、
近所の中学生が、雨の中、白いカッパを着て立ちこぎで走り去るのを見て、
『こんな雨の日は思い出すなぁ…』とつぶやいた。
中学時代は将来の夢は『獣医師』だった愛は、昔から動物が好きだった。
小学校は転校ばかり繰り返し、イジメられたことも多々あったが、
そんな時はいつも大好きな動物と、得意の絵が心を癒してくれた。
中学生になって、愛は田舎の学校に転校し、
毎日、道端の木苺、木箱の中のウグイスの卵、田んぼのオタマジャクシ…など、季節ごとの自然に夢中になった。
そんなある朝、雨の中、自転車で登校する愛は、
ふと道の真ん中に『あるもの』を見つけた。
車が避けて通っていくのを見て、愛は『またか…』と思った。
近付くと、案の定、それは朝から見るも無惨な丸々太った猫の死骸だった。
車にひかれたのだろう。目は飛び出し、内臓も破裂したものが出て、
道路に紅い水溜まりをつくっていた。
『即死だったらいいな…』と願いながら、ブレーキをかけちかくまで行く。
じっと顔を近付けるも、動くものは、雨にうたれたヒゲだけだった。
『即死でよかった。苦しまなかったね…』と、妙な安心感を得た愛は、
『さて、この子をどうしたもんかな…?』と考えた。
いつもなら、なんのためらいもなく、自転車のカゴに死骸をのせ、
家に持ち帰るパターンだったが、
それが出来ていたのはいつも下校の時だったからだ。
今日は神様のイタズラか、登校時にこの子と出会ってしまったのだ。
『カッパのビニールに入れて学校まで行くのも手だな…』
立ちすくんだままあれこれ考えてると、学校のチャイムが遠くから聞こえた。
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
『ヤバイ!急がなくちゃ』
ただでさえ朝に弱い愛は、ギリギリに家を出るため、
あっと言う間に始業時間になっていたことに気付いた。
『ごめん!帰りには必ず連れて帰るから!待っててね~』
と言って自転車を立ちこぎしながら急いで学校へ向かった。
去り際、後ろから
『うん、わかったよ』
と聞こえた気がした。
田舎とはいえ、雨のため視界が悪いから、
また車にひかれてしまわないか心配だった。
もう『その子』が息をひきとったとわかっていても、それはやっぱり嫌だった。
学校に着くと、昇降口にはだれもおらず、教室に行くと朝の会が始まっていた。言い訳も思いつかず、担任の前に到着してしまった。
『すみません寝坊しました!』
と担任に聞かれる前に愛は謝まった。
あまりの潔さに担任もそれ以上追求してこなかったので、
愛は濡れた髪を拭きながらホッとした。
あのことを何故か自分だけの秘密にしたかったからだ。
その日は一日中『あの子』のことを考えていた。
どこの家で飼われていて、何が好物なのか、何て名前なのか…
まるで恋の病にでもかかったかのように次々想像をふくらませた。
と今日はここまで!
次回の更新おたのしみに
ちなみに『愛』は私です
今考えても『変人』でしたね(笑)
2010-06-21 16:46
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